城下のお茶屋さん… 松浦製茶さん
森町はお茶どころ。もはや、自明の理です。だって、30軒ものお茶屋さんがあるんですもの…。 ということで、新茶のシーズンだしぃ~と、お天気のよい日に、森町へ繰り出しました。
春の陽気に浮かれて、クルマを走らせていると、さっそく発見、森のお茶屋さん。大鳥居月花園さんとかがある、大鳥居のちょっと手前、城下で、松浦製茶さんを見つけました。道路沿いに、大きな工場があって、その前が店舗になっています。工場の建物の横には、でかでかと「松浦製茶」と書かれているので、どどーんと目に飛び込んできました。
ではではと、松浦製茶さんに行ってみましたぁ。広い駐車場もあるし、バッチグーなかんじです。
人気商品のお茶を試飲!
- いれてくださったのは、「緑粋」
営業中と書かれたタテカンを横目に、松浦製茶さんのお店へ入ってみました。
「こんにちはぁ」と、お店に入ると、お店の方が明るく出迎えてくださいました。そして、もう、何も言わなくても、「当然のごとく」といった感じで、「お茶、いれますねぇ」と、お茶を用意してくれました!
といっても、流れ作業的に、お茶をいれるといった風ではありません。いっぷく、いっぷく、ていねいに、いれてくれます。お店の方のお茶をいれる、お作法を見るだけでも、すごーい、です。「最後の一滴が、ほんとにおいしいんですよ」といいながら、「えぃっ、えぃっ」と、お急須を振り切るように、お茶をいれてくれました。
試飲のお茶は、「緑粋」という、松浦製茶さんの人気商品。「りょくすい」と読むそうです。もちろん、新茶。それも、いま、人気の深むし茶です。深緑の、きれいな色のお茶。ひとくち、口に含むと、とろっと口の中を転がります。見た目は、色が濃いですが、味はシブすぎず、コクがある感じ。お茶のおいしいところを、じっくり、じっくり抽出しました、といった趣です。
深むし茶と浅むし茶って…
お店の方が、説明してくださいました。これが、深むし茶の特徴なのだとか。色は濃いけど、シブすぎず、まったりとした口当たり。飲みやすいので、ふだん、あんまりお茶を飲まない人でも、おいしく飲めるのだそうです。これは、昔からある、浅むし茶に比べて、じっくり長く、蒸すから。見た目も、浅むし茶は、棒状のつんつんとした形ですが、深むし茶は、こまかく砕けた感じで、ちょっと、こな茶と似ています。
だから、深むし茶には、深むし茶専用のお急須があるんだそうです!!
- すすめられたお茶をいただきながら、説明が聞けました。
ええぇぇ~。専用のお急須ですかぁ。と、びっくり。でも、実は、最近のお急須は、深むし茶用のものが多いのだとか。昔からのお急須は、注ぎ口の手前にある、茶こしの部分が、ぽつぽつと大きな穴が、いくつか開いている形のものです。一方、深むし茶用のものは、ステンレスとかでできた、メッシュタイプの網がついています。というのも、深むし茶は、葉っぱが小さいので、大きい穴が、ちょっとついているだけだと、目詰まりしてしまうからだそうです。
あれ、家のお急須も、深むし茶用のだったんだ。ありゃ、ありゃ。知らずに使ってました。はい。
広い店内には、賞状がいっぱい
- 店内には、賞状やトロフィーがいっぱい
松浦製茶さんの店内には、賞状やトロフィーが、たくさん飾られています。農林水産省生産局長賞受賞とか、すごーい賞をたくさんとっているのだとか。ひらにー、ひらにー。
でも、なんとなく、お店は新しいみたいだし、古くからのお店じゃないのかしらん?とか、思って、伺ってみました。松浦製茶さん、この場所に移ってきたのは、13年前ですが、その前は、森町の旧市街にあって、なんと歴史は100年近いんだそう。今は3代目が、社長をなさっていて、息子さんの4代目も、おいでとか…。やっぱり、すごい、歴史のあるお店でした。今でも、旧市街の店舗があったところには、工場からお店へ、商品を移動させるために使った、トロッコのレールがあるんだそうです。
- これがイリヤマチョウ
ところで、松浦製茶さん、お店とか、あちこちに、こんなしるしが、書かれています。これ、イリヤマチョウという、屋号だそうです。
あれ、どっかで見たような…。ヤマチョウ鈴木長十商店さんと似てるような…。
ずばり、ぴんぽーん。でした。
ヤマチョウ鈴木長十商店さんで、修行をして、のれんわけされたお店のようです。ヤマチョウさんは、上の部分の山が1つですが、こちらは、2つ。山が入りくんでいる様が、描かれているので、「イリヤマチョウ」なのだとか。なんだか、奥の深い話で、うむうむです。
お高級な特選新茶を買っちゃいましたぁ。どきどき
- 超高級なので、50gからあります。50gで、1575円なり
さてさて、おもしろーい話をいっぱい聞いたところで、何を買おうか、考え中。せっかくの新茶シーズンだし、いいお茶、フンパツして買っちゃおうかなぁ~。ということに…。
ということで、今回、お買い上げなのは、高級なお茶。特選新茶です。このお茶、新茶のなかでも、おおはしりといって、トクに、早いシーズンにとったもの。それも、機械で、とかじゃなく、一本一本、手摘みで、新芽を摘んで作ったのです。
たまーには、高級なお茶もいいなぁと思いましたが、やっぱり、ちょっと、お値段が、アレです。ということで、心配していたら、うひゃー。うれしい。お試しサイズがありました。ふつう、お茶って100g単位での販売が多いですが、50gの小袋です。これなら、お高級なお茶も、楽しめます。こういう、心遣いって、ほんと、うれしい。
- すっきり・さわやかで、梅衣によくあう…
さっそく、お家で飲んでみました、特選新茶。新緑のような、すっきり、スマート、引き締まった味のお茶です。
おおはしりというだけあって、春さきの、まだ、青々したかおりがします。森名物の梅衣によくあいました。ああ、これで、私も長生きできるわぁ、というキモチです。
松浦製茶さんのホームページ やっぱりあります!!
松浦製茶さんのホームページ発見しました。老舗のお茶屋さんの貫禄を感じさせる、重厚なつくりのサイトです。かっこいいわぁ。
それに、ネットでも、お買い物できるみたい…。うふふ。
松浦製茶さんのホームページへジャ~ンプ。
森歩き日記